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黒笹さんが、吉田類さんと、FM高知で対談!類さん「カツオのため、頑張りたい」!

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FM高知「吉田類の類語録」5月21日 13:30~

谷本美尋さん 今日のゲストは南国生活技術研究所所長の黒笹幾慈です。

黒笹 よろしくお願いします。

谷本 もう一人は、高知青年会議所理事長、日和崎守さんです。

日和崎 よろしくお願いします。

谷本 類さんは、黒笹さんとは、以前、仁淀ブルー観光連絡協議会の開所式で、ご一緒しましたよね。

吉田 そうでした。

黒笹 鏡割りの時でした。

吉田 駅前でね。そうそう。

谷本 それでは2回目ですか。

黒笹 ただ、名刺交換できなかった。遠くから見てましたけど。

谷本 じゃあ初対面に近いというか。

吉田 そうですね。

黒笹 いいですよね。お酒飲んでて仕事になるから、いいなーといつも思っています(笑)

谷本 それはそっくりそのまま、黒笹さんは釣り師として…

黒笹 そうか、そうか。そのまま、返ってきましたね(笑)。

吉田 「釣りバカ日誌」というマンガの主人公「ハマちゃん」のモデルですからね。

谷本 実際、マンガを先生に「書きましょう、書いてください」って、つくった方だと。

黒笹 マンガの編集者だったので。

谷本 黒笹さんは今は高知在住です。日和崎さんは類さんとは。

日和崎 初めてです。私は一方的に存じていましたけれども。

吉田 今日は、問題が酒飲みにとっても大変なことになっている。聞き捨てならんというか、へぇー、そんな問題が持ち上がっているのということなんですが。

谷本 お二人に今日、ご紹介いただくのが、高知カツオ県民会議。カツオを取り巻く環境が近年、劇的に変わっているということなんですよね。類さんも大好きなカツオについて、今日は、資源という観点からもお二人に教えていただきたいのでよろしくお願いします。

吉田、黒笹、日和崎 よろしくお願いします。

吉田 なんと、カツオが危機的な状況になり得るという、すでになっちゃってるということなんですね。

黒笹 これはわれわれカツオ県民会議のメンバーも、今、共有している情報なんですけども、今実際に減っているというデーターは、それほどでていないんですね。国際的にも認められていない。いわゆる漁師さんの証言で、あきらかに減っているのが分かってきています。

吉田 最前線ですから、一番敏感に伝わってくるわけですね。量的なものは。

谷本 昨年あたりは、不漁だ、不漁だ、と言われていた。

黒笹 そうですね。

吉田 その原因というのはどこにあるんでしょうかねぇ。

黒笹 明らかに分かっているのは、熱帯域といか、中部太平洋で、高知にくる前のまだちっちゃいカツオを、巻き網とい漁法で、大量に捕獲しているといことは、事実としてある。これは日本がやっているわけではないですけれども。
 それが、高知に回ってくるカツオの数が減っている、主な原因と推測されている。ただ、それはデーターとして出ているわけではないので、まだまだ、これから調査もやらなければならないですね。

吉田 稚魚ですから、当然それは関わってくる。南の国、海というのはだいたい、どこらなんですか。

黒笹 中部太平洋地域です 熱帯域だと思います、赤道の周辺です。その辺から、回遊のルートがいくつかあり、そのうちの一つの流れが高知の沖から三陸へ。

吉田 それが途中、フィリピン沖の黒潮に乗って。

黒笹 上がってきて。

吉田 そのくる前に、もうすでに捕られちゃっているといことね。

谷本 決して、私たちの手元にこないから、声を挙げているわけではないんですよね。世界的な共有しなければならない資源として、カツオというものと大切にしていかなければならない、というのが高知カツオ県民会議がスタートしたのかなぁ、と思っているんですが、日和崎さん、いつからスタートしたんですか。

日和崎 昨年の2月から組織をスタートしました。高知カツオ県民会議、KSSA(KOCHI SUSTAINABLE SKIPJACK ASSOCIATION)の略です。カツオはボニートではなく、スキップジャックなんですね。英語では。マグロやサンマやウナギは、日本全国民に、危機的状況であると知られていると思いますが、カツオはまだまだ、知られてないと思うんですよね。全然、認知度がないといか。高知県民にとっては危機だけれど、他県の方にとっては、あまり、なじみがないというところで、それほど意識されてないのではないかと。
 それでカツオの美味しいと言われる高知で、産声をあげた団体です。

吉田 いやぁ、まず、高知人が自慢するのがカツオですから。「カツオの刺身は寝るもんじゃないぞ」と高知ではいう。立つんだよ、これが、そういう贅沢をさせてもらっている。これが危機というと、相当僕は困りますね。

黒笹 類さん、これは、結構、やばいですよね。
吉田 やばいね。これはなんとか…、手の打ち方、模索している状態ですか。

黒笹 結果的に、マグロなんかと同じように、国際的な規制をかけて、それで、割り当てをしっかり決めて資源管理をしようと、そういうところに持って行きたいんですけれども。カツオに関してはまだ、まったく行っていない。

吉田 意識はね、理解してもらえば、早いと思うんですよ。世界中に広まるには。情報の時代ですから。

谷本 まずは、知るところからですね。

黒笹 そうですね。これは一つ、国内でも温度差がありましてね。高知県民にとっては、カツオがなくなったら大変なこっちゃ、となるが、ほかの県は、それほどでもないと思います。そこも一つ、問題なので、高知から声を挙げていかなければならないなと。

吉田 今でこそ、カツオもマグロも、同等の地位にありますが、もともと、初鰹、という言葉があるように、江戸時代から、とんでもなく美味しい魚として認知されているんですよ。カツオというのは。うまみがある。昔はマグロそのものを、鮮魚のまま、人が食べるところには届かなかった。そういうこともあり、カツオの方が、位置づけとして高かった。マグロがあるからいいじゃん、という話ではなく、うまみが全く違う。種類が違う、ということを分かっていただきたい。
 そのためには、分厚いカツオの刺身が食べれるということを分かってもらいたい。

黒笹 厚みということに高知の人はこだわっている。僕も東京からきて、高知でカツオを食べた時に、一切れで、口の中にほかの物が入らないくらい大きいでしょう。ああいう切り方は東京にはない。だいたい、薄いので、寝ている。

吉田 寝てます、寝てます。

黒笹 高知だけですよね。立っているのは。

谷本 この高知カツオ県民会議には、実は、四つの分科会から成り立っています。、
情報発信分科会、消費・漁業分科会、資源調査・保全分科会、食文化分科会の四つです。先ほど、から出ている「立つカツオの刺身」は食文化分科会ですね。
 黒笹さんも日和崎さんも、情報発信分科会のメンバーですね。加入した経緯は。

吉田 黒笹さんは、釣り師ですからねぇ。

谷本 黒笹さんは、カツオは釣ったことはあるんですか。

黒笹 本鰹はないですね。ソウダガツオはありますけど。

谷本 土佐湾沖にでないといけませんからね。

黒笹 船酔い覚悟ででないといけない。僕は船、ちょっと弱いもんですから。

谷本 日和崎さんは、高知青年会議所のリーダー、理事長で、若者のリーダーであることから。

日和崎 県民会議には何人かのリーダーがいらっしゃるのですが、その方々から、若者もいれようじゃないかと、県民会議発足当時から青年会議所にも声を掛けていただき、昨年と今年と、引き続き委員メンバーとして参画させていただいています。

谷本 情報発信分科会というのは、具体的にどういうことをしているんですか。

日和崎 草の根といいますか、まず、高知県民にすら、カツオの漁獲量が減っているということは知られてない。簡単に言えば、流通業者さんが、美味しいカツオを全国各地から集めてくださっている。いつでも美味しいカツオが食べられるという現状があります。それ故、一般の市民の方、スーパーでお買い物をする主婦の方、お子さんまで、カツオ資源が本当に減ってきているんだということを広く発信するため、まずは、高知県民の皆さんに知っていただき、危機的状況というのを、意識を共有していただく、ところに情報発信分科会の役割があると認識しています。

吉田 そこからですよね。種をまく状態なんでしょうけれども。最終的には、世界的に状況を分かってもらおうと

日和崎 カツオが大好きな高知県民が声を挙げて、この危機を周知していくことが大事かなと。

谷本 まずは知るところからと、繰り返しになるかもしれませんが、具体的に私たちはどうすればいいんでしょうか。

黒笹 まず一つは、大人だけではなく、子どもたちにもカツオが好きになってほしい。どうしても、カツオって酒のあてになるでしょ。大人の食べ物というところがあるんですけれども、これだけ豊かな食ですから、子どもたちにも食べてほしいですから、こどものころから、カツオが好きになってほしい。「カツオすきやき」というキャンペーンを情報発信分科会でやっています。スーパーの店頭で、「今日の晩ご飯はカツオにしようよ」とお母さんに言うような子どもたちがどんどん増えてくれて、カツオが大好きだから、守らなければならないと、子どもたちのレベルから県民の意識が変わっていくようにしたいですね。

日和崎 お願いがあります。この高知カツオ県民会議は主に委員の会費で、シンポジウムなどを様々な事業を行っています。しかしながら、今後の活動をさらに充実させるためには、資金が十分ではないんです。募金をお願いしたいです。一口千円からになっています。ご協力いただける方には、募金の方、いただけたらと思います。

谷本 高知カツオ県民会議のホームページをごらんください。フェイスブックもあります。いいね、押しました
 そちらのほうで、ボードを持ってもらって、写真をとって、アップされてますよね。あれもキャンペーンですか?

日和崎 これは「カツオ資源が大変なんですよ」とお伝えする中で、「ああ、そうなんですね」という周知活動、それプラス、我々の活動に賛同してくださる方には、写真を撮らせていただいてフェイスブックに上げさせていただいでいる。

谷本 「カツオすきやき」キャンペーンですね。

吉田 すき焼きにする訳では、ありませんよね。

黒笹 東京の人は必ずそう思うので、それが狙いなんです。それがフック(引っかけ針)になっている。

吉田 ひっかかりましたね。すぐに(笑)。

谷本 「好きだから」という土佐弁ですね

黒笹 カツオのすき焼きも美味しいですよ、絶対に。ぶりもすき焼きも美味しいし
鯨のすき焼きも…

谷本 そう思うと、土佐人の食文化、特に海のものへの愛情は、きっちりいただく姿勢というのは、特別でしょうか。

黒笹 僕は高知の食文化は日本一だと思います。一つは、カツオに代表される青魚を、その季節の柑橘と、細かく組み合わせて食べるでしょ。あの文化は相当レベルが高いと思います。

吉田 僕なんか、仁淀川町ですから、山奥の育ちなんですけど、小さいころからカツオは当たり前におやつですから。生節。あれが最高のおやつでしたよ。だから、あたり前に入ってくるものだと思っていたんだけれども。それがとんでもないことになっていなんて。
黒笹 カツオはうまみの塊です。カツオ節ができるくらいだから。

谷本 元気の塊ですよね。土佐人の元気の源なのかなと。

黒笹 僕は高知に来て感じたんですけれども、高知県民は食に対して圧倒的に贅沢ですよね。究極の食い道楽県民ですよね。

谷本 大切なカツオ、美味しいカツオだからこそ、食べて守っていくという考えでいいんですよね。

黒笹 それでいいです。

吉田 そういうことです。

黒笹 食べないと。日本で一番、美味しいカツオが集まってくるのは高知なんです。世界中の一番美味しいカツオが高知に集まってきていると考えていい。
 逆に、カツオの危機を伝えるのは我々でなくてはいけない。

吉田 一番その恩恵を被ってきたのですから。当然ですよね

黒笹 吉田さんも、美味しいお酒を飲んだ、あれを、ここでちょっと、頑張っていただいて、県民会議の応援をしていただけたらな、と思います

吉田 もうどんどんというか、カツオのためなら、という感じかな。頑張りたいと思います。

吉田 土佐は出汁(だし)の国とも言われています。もちろん、カツオの出汁、北海道の昆布と、コラボしての出汁なんですけども、日本料理に絶対に欠かせない。カツオの危機は、和食の危機でもあるので、働きかけなければいかんでしょう
 1種類の魚だけでは決してないんですが、資源といのは、貴重で限られているし、それが、南の島で、ほとんど網にかかって、日本に来るのがどんどんどんどん減っていることになっているのであれば、もうちょっと分かってもらいましょう、向こうの人にも。それを捕る側の人たちに。
やっばり、地球規模でしょう、資源は。丸いこの惑星の中のものを、食べながら、消費しながら、育てながらというのは、世界中のコンセンサスとしてあり得ることです。これをどんどんカツオにも適用していきたい。真剣ですよ、僕は。

谷本 真面目ですね

吉田 真面目です。カツオに関しては本当に。

谷本 カツオの危機は、日本の危機ですね。確かに、資源という観点でとらえると、世界基準でとらえていかなければなりませんよね、黒笹さん。カツオ守るのというのは、高知の食文化も守ろうという、そういう思いで発足した、高知カツオ県民会議です。今後の展望は。

黒笹 県民世論を、もう少し盛り上げていくということと、実際に、国際規制を掛けてもらうには、国が、主として水産庁が、そういうことをやっているが、交渉のテーマにまず、あげないといけない。
 もう一つ、これは絡め手なんだけれども、熱帯域の子どものカツオは、これは猫の缶詰、ペットフードになっている。これは、巨大ビジネスだ。そっちの方からのアプローチもあるかな、と今は思っています。

吉田 カツオは養殖できるのですか。
黒笹 今のところ、すまがつおは養殖はできるようになりました。歩留まりも悪くない。でも、「すまがつおでいいじゃないか」と高知県民に言うと、「いや、だめだ」というんです。すまがつおは、美味しいと思いますけどね。
 ただ、全体的にいえることは、実際に育てる漁業も併せてやっていかないと、持続可能な漁業は立ちゆかなくなる。ですから、ホンガツオの養殖をやるべきかどうか、ということよりも、魚全体で持続可能な供給態勢、1次産業だけじゃなくて、養殖も含めて、考えていかなければならない時代は、すぐそこまで来ている。
 そういうことを考えるきっかけとしても、今回のカツオ県民会議の取り組み、というのは、将来的には、「あそこが節目だったよね」という風なことに、振り返るポイントになる可能性はあると思う。

谷本 初鰹の季節、カツオを食べる機会も多いと思いますが、その時、皆さんに、是非とも、今日、お話したようなことを思い起こしていただければと思います。

吉田 土佐に来て、あの分厚いカツオ、あぶりたてを食べていただいて、こんなに美味しいものか分かっていただれば、この危機感、共有できると思います。

(以上、文責、情報発信分科会 共同通信 西野秀)

by katsuonews | 2018-05-22 10:39

カツオがやばい!って知ってました?


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